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コラム

原状回復のガイドラインを理解して賃貸物件のトラブルを防ぐ!

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賃貸住宅の賃貸借契約は法律の専門家などを通さずに民間で行われる比較的自由な契約のため、退去時に賃貸人と賃借人のどちらが原状回復義務を負うかについてトラブルが発生することがあります。そうした原状回復に関するトラブルを防ぐために策定されたのが、国土交通省の原状回復ガイドラインです。
今回は、ガイドラインの目的をはじめ、原状回復の区分や費用負担の有無などについてご紹介します。

【目次】
1. ガイドラインの目的
2. ガイドラインの原状回復の区分
3. ガイドラインの経過年数の考え方
4. 原状回復に関する責任の範囲を入居前に確認しよう

ガイドラインの目的

原状回復に関するガイドラインは、正式名称を「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」といいます。

●ガイドラインとは?
賃貸住宅の退去時における原状回復の範囲や線引きについては、曖昧なものが多かったため、以前は敷金の返済や原状回復費用の負担をめぐるトラブルが増加し、大きな問題となっていました。そのため、国土交通省が主に裁判での事例を集約して、原状回復に関する費用負担などのルールとして策定したものが、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」です。
「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」は、平成10年3月に公表され、その後、平成16年2月と平成23年8月の2度にわたり内容の追加・改訂が行われています。

●ガイドラインの目的と特徴
ガイドラインは、退去時の原状回復をめぐるトラブルを未然に防止することが目的です。賃貸借契約は、契約自由の原則に基づき、賃貸人と賃借人の両方の合意で行われます。しかし、原状回復の契約条件を両者がよく理解していないことがあり、退去時に度々トラブルが発生します。万が一、トラブルが起こった場合でも、契約自由の原則が優先されるので行政による規制は基本的になく、法的強制力もありません。

ガイドラインの原状回復の区分

原状回復といっても、「賃借人が借りた当時の状態に戻すことではない」とガイドラインに明記されています。そのため、通常の使用による損耗等の修繕費用は賃料に含まれているとみなされます。しかし、賃借人の故意および過失によって建物が劣化した場合は、賃借人が費用を負担して原状回復に努める必要があります。具体的な損耗・毀損事例の区分を解説します。

●建物・設備等の自然な劣化・損耗
経年劣化や自然損耗などの場合は、賃貸人が負担すべき原状回復の範囲です。例えば、直射日光での外壁や塗装、クロスなどの色あせ、耐用年数の経過による蛇口やドアノブの破損など自然な劣化は、経年変化に該当します。

●賃借人の通常の使用により生ずる損耗等
通常損耗の場合も、賃貸人が原状回復をします。日照によるクロスや畳などの変色、ポスターやカレンダーなど掲示物を貼り付けていたことによる壁の跡や穴は通常損耗です。

●賃借人の通常の使用を超えるような損耗等
飲食物の落下によるカーペットやフローリングのシミ、喫煙によるタバコのヤニ、掃除を怠ったことで発生したカビや水垢などは、故意・過失による毀損の対象として判断されます。これらは、通常の使用を超えているとされるため、賃借人が負担すべき範囲です。

ガイドラインの経過年数の考え方

賃借人が善管注意義務を怠ったことで原状回復費用を負担する場合、負担割合は「残存価値」によって決まります。

●経過年数に伴う残存価値とは?
ガイドラインでは故意・過失によって原状回復の費用を負担する場合は、「減価償却の考え方」を基準としています。建物の価値は、経過年数(入居年数)によって減少します。これは、税務申告の際の減価償却と同じ考え方で、年数が経過するとともに、その価値は下がっていきます。

●最終残存価値を1円とする減価償却
例えば、クロスやカーペット、クッションフロアなどの内装材は、耐用年数6年で最終残存価値を1円とするのが目安です。同様に設備機器では、流し台が耐用年数5年、エアコン・ストーブなどは耐用年数6年、書棚・タンスといった家具は耐用年数8年、便器・洗面台等の給排水設備の場合は耐用年数15年です。
万が一、入居者の故意や過失でクロスの全面張り替えが必要になった場合でも、6年以上住み続けていれば、残存価値は1円となるため、賃借人の原状回復費用の負担はありません。

原状回復に関する責任の範囲を入居前に確認しよう

原状回復に関するガイドラインは、あくまでも指針の一つです。ガイドラインがあるからといって、退去時のトラブルを完全に防ぐことはできないでしょう。
退去時のトラブルを防ぐためには、事前に入居時の物件の状態をよく確認しておくことや、契約締結時に原状回復などの契約条件を賃貸人と賃借人が納得した上で契約をすることが大切です。

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